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【重要なお知らせ】サービス統合に基づくサービス名称の読み替えのお願い(2024年4月1日)

2024年4月1日をもって、「ニフクラ」は、「FJcloud-V」に統合し、名称を変更しました。
当サイトのアドレス(ドメイン名)に含まれる「nifcloud.com」は現時点では変更はございませんが、
各ページに記載の「ニフクラ」「NIFCLOUD」「nifcloud」は、「FJcloud-V」に読み替えていただきますようお願いいたします。

ニフクラ ユーザーガイド

クラウド トップ>ユーザーガイド>TIPS:利用者作業範囲(OS等)編

はじめに

  • 本ドキュメントの目的

    • 要件定義/システム設計・構築をする際のナレッジの中でも、利用者に役立つ情報について、ニフクラ利用時の利用者作業範囲の観点から説明します。
      ※利用者がニフクラ上でシステム設計/構築する際のポイントです。サービスを提供する基盤や提供事業者が作業する内容は含みません。

sosreport実行方法

ニフクラのサブスクリプション付Red Hat Enterprise Linuxを利用中のお客様は、OS上の不具合などについて、ニフクラサポート窓口よりRed Hat社へ問い合わせが可能です。
なお、問題解決のため、Red Hat社からsosreportの実行結果の提出を依頼される場合があります。
sosreportの概要および実行方法は、以下を確認してください。

sosreportの概要

sosreportはシステム情報を採取するスクリプトです。
どのカーネルで起動しているのか、どのようなドライバがロードされているのか、一般的なサービスの設定ファイルなどの情報が採取されます。
また、既知の問題パターンについて、いくつかの簡単な診断を行います。

sosreportの実行の注意点
  • 情報取得時は一時期CPUの使用率が高くなります。

  • sosreportはroot権限で実行する必要があります。

参考URL

Red Hat Enterprise Linux 上での sosreport の役割と生成方法

sosreportのインストール

sosreportは、sosパッケージに収録されています。
該当パッケージはデフォルトでインストールされますが、インストールされていなかった場合は、以下の手順でインストールしてください。

# yum install sos
sosreportの実行

コマンドの実行には、root権限が必要です。
出力されたリターンに対し、「任意の文字列」「任意の数字」を入力してください。

# sosreport -a
  Please enter your first initial and last name [example]:<任意の文字列>
  Please enter the case number that you are generating this report for:<任意の数字>
  • sosreportが終了すると、/tmp配下に以下の形式でbz2ファイルが作成されます。作成されたファイルは、問い合わせメールに添付し提出してください。

    • sosreport-<任意の文字列>.<任意の数字>-XXXXX-XXXXX.tar.bz2

稼働不可状態となる操作

Linux系 OS上で /dev/port を対象に読み取りを行うと、サーバーが稼働不可状態となり、当社で検知・復旧するまでお客様で操作はできません。
詳細は、以下を確認してください。

Red Hat系Linux 7以降、Ubuntu 16.04以降のOSでは、起動時スクリプトでSSHの起動および再起動をするとサーバーが起動しなくなります。
また、サーバー作成の際、起動時スクリプトで実施するとサーバーが自動的に削除されます。
「systemctl restart sshd」等のコマンドは指定しないでください。

fsckの定期実行を制御する設定

増設ディスクの設定を実施した場合は、fsckにより定期的にファイルシステムの整合性がチェックされます。
定期実行の設定は、お客様にて変更できますが、お客様責任で対応してください。

定期的に実行されるfsckの間隔を調整する場合

下記手順を参考に実行してください。

マウント回数によるfsckの定期実行
  1. 現在の設定確認

    # tune2fs -l <ファイルシステム> | grep -i mount
    Maximum mount count: 39
    ※対象ファイルシステムを39回マウントしたらfsckが実行される。
  2. 設定変更

    # tune2fs -c 50 <ファイルシステム>
    ※-cオプションでマウント回数の閾値を変更する。
  3. 確認

    # tune2fs -l <ファイルシステム> | grep -i mount
    Maximum mount count: 50
期間によるfsckの定期実行
  1. 現在の設定確認

    # tune2fs -l /dev/sdb1 | grep -i interval
    Check interval: 15552000 (6 months)
    ※対象ファイルシステムの最後にfsckされた日より6か月を経過するとfsckが実行される。
  2. 設定変更

    # tune2fs -i 8m <ファイルシステム>
    ※-iオプションで期間の閾値を変更する
  3. 確認

    # tune2fs -l /dev/sdb1 | grep -i interval
    Check interval: 20736000 (8 months)
定期的に実行されるfsckを無効化する場合

/etc/fstabに記載されている増設ディスクの第6フィールドの数値を「0」へ変更します。
下記手順を参考に設定してください。

(例)
【変更前】
/dev/sdb1 /add_disk1 ext3 defaults 1 2

【変更後】
/dev/sdb1 /add_disk1 ext3 defaults 1 0
注意事項
  • 定期的に実行されるfsckの設定変更により、fsckの間隔の調整、無効化はできますが、何らかの原因によりディスクの不整合が発生した際は、fsckが実行されます。
    ディスクの不整合が発生した場合でも、fsckが実行されない設定は、お客様にて調査してください。

  • fsckを定期的に実行しないと、稀にデータ不整合が発生する可能性があります。

futexを使用するアプリケーションが応答不能になる事象の回避方法

Red Hat系Linux バージョン6.6/7.0/7.1において、futexを使用するアプリケーションが応答不能になります。
具体的には、対象のLinuxサーバー上で動作するMySQLやnamed等のアプリケーションが、突然応答不能になった事象を確認しています。
※本事象は、ニフクラが提供しているイメージから作成したOS、VMインポート等によって持ち込まれたOSの両方で発生しています。

原因および対処方法
考えられる原因

Linuxのカーネルにおける、ユーザー空間のロック制御を行うfutex_waitシステムコールのバグが原因です。

対処方法
バグに該当するかの判別方法

下記2つの手順にて、OSのカーネルがバグに該当するか判別できます。

方法① バージョンの確認
  • OSにログインし、uname -r コマンドを実行してください。

    RHEL 6.x、CentOS 6.xの場合
    • 結果が「2.6.32-504.16.2.el6.x86_64」未満の場合は、バグに該当します。

      • バグに該当する例

        [root@localhost ~]# uname -r
        2.6.32-504.el6.x86_64
      • バグに該当しない例

        [root@localhost ~]# uname -r
        2.6.32-504.16.2.el6.x86_64
    RHEL 7.x、CentOS 7.xの場合
    • 結果が「3.10.0-229.7.2.el7」未満の場合は、バグに該当します。

      • バグに該当する例

        [root@localhost ~]# uname -r
        3.10.0-229.el7.x86_64
      • バグに該当しない例

        [root@localhost ~]# uname -r
        3.10.0-229.7.2.el7.x86_64
方法② コマンドでの確認
  • 下記コマンド実行時に何も表示されない場合は、バグに該当します。

    • バグに該当する例

      [root@localhost ~]# sudo rpm -q --changelog kernel-`uname -r` | grep futex | grep ref
      [root@localhost ~]#
    • バグに該当しない例(6.x)

      [root@localhost ~]# rpm -q --changelog kernel-`uname -r` | grep futex | grep ref
      - [kernel] futex: Mention key referencing differences between shared and private futexes (Larry Woodman) [1192107 1167405]
      - [kernel] futex: Ensure get_futex_key_refs() always implies a barrier (Larry Woodman) [1192107 1167405]
      - [kernel] futex: Fix errors in nested key ref-counting (Denys Vlasenko) [1094458] {CVE-2014-0205}
      - [kernel] futex_lock_pi() key refcnt fix (Danny Feng) [566347] {CVE-2010-0623}
    • バグに該当しない例(7.x)

      [root@localhost ~]# rpm -q --changelog kernel-`uname -r` | grep futex | grep ref
      - [kernel] futex: Mention key referencing differences between shared and private futexes (Larry Woodman) [1219169 1205862]
      - [kernel] futex: Ensure get_futex_key_refs() always implies a barrier (Larry Woodman) [1219169 1205862]
カーネルアップデート手順

OSのカーネルがバグに該当する場合、カーネルをアップデートしてください。
カーネルアップデートの手順には、次の2通りがあります。お客様の環境に合わせた手順を実施してください。
※カーネルアップデート作業前には、必ずカーネルアップデート時の注意事項を確認してください。

  • 手順① yum updateの実行

    • 最新バージョンのカーネルにアップデートします。

    • OSの再起動が必須です。

  • 手順② カーネルのrpmファイルの直接インストール

    • カーネルのバージョンを指定したい場合や「手順① yum updateの実行」が実行できない場合は、本手順を実施してください。

    • 下記カーネルへのアップデート後、パフォーマンスが低下する可能性があります。パフォーマンス影響を事前検証するなど、慎重に判断してください。

      • 6.x:「kernel-2.6.32-696.18.7.el6.x86_64」以上

      • 7.x:「3.10.0-693.21.1.el7.x86_64」以上

    • OSの再起動が必須です。

手順① yum updateの実行
  1. kernel update無効化設定のコメントアウト

  2. yum updateの実施

    [root@localhost ~]# yum update
  3. OSの再起動

    • yum updateができない場合や特定のバージョンのカーネルにアップデートしたい場合は、「手順② カーネルのrpmファイルの直接インストール」を確認してください。

手順② カーネルのrpmファイルの直接インストール
  1. 必要なrpmファイルをダウンロード

    • アップデートしたいバージョンのrpmファイルと依存関係で必要なrpmファイルをダウンロードします。

      • 例:6.xのOSにおいて「2.6.32-504.16.2.el6.x86_64」へアップデートする際に必要なファイル

        • RHELの場合

          • Red Hat社のサイトにログイン後、下記ファイルをダウンロードし、アップデート対象のOSに配備してください。

            • kernel-2.6.32-504.16.2.el6.x86_64.rpm

            • kernel-firmware-2.6.32-504.16.2.el6.noarch.rpm

            • ※依存関係のため、kernel-firmwareも必要です。

            • ※外部サイトのため、リンク切れの可能性があります。

            • ※サイトへログインするためにRed Hat accountの作成が必要です。

            • ※RHEL(サブスクリプション付き)を利用中でダウンロード権限がないお客様はニフクラサポート窓口に問い合わせてください。

        • CentOSの場合

          • IIJのサイトから、下記ファイルをダウンロードし、アップデート対象のOSに配備してください。

            • kernel-2.6.32-504.16.2.el6.centos.plus.x86_64.rpm

            • kernel-firmware-2.6.32-504.16.2.el6.centos.plus.noarch.rpm

            • ※依存関係のため、kernel-firmwareも必要です。

            • ※外部サイトのため、リンク切れの可能性があります。

    • 記載内容は、あくまで一例です。お客様の環境に合わせて、適切なダウンロード先とファイルを選択してください。

  2. rpmをインストール

    • rpmをインストールします。

      • 例では、ダウンロードしたファイルを/tmpに保存しています。

        • [root@localhost ~]# rpm -ivh /tmp/*.rpm
          準備中...                ########################################### [100%]
          1:kernel-firmware        ########################################### [100%]
          2:kernel                 ########################################### [100%]
  3. OSの再起動

  4. (6.x系の場合)vmware-toolsの起動

    • OSの再起動後、コントロールパネルの表示または下記コマンドで、vmware-toolsが停止中の場合は、vmware-toolsを再起動してください。

      • [root@localhost ~]# status vmware-tools
        vmware-tools stop/waiting
        • 1. vmware-toolsを再起動

          • vmware-tools再起動コマンドを実行してください。

            [root@localhost ~]# /usr/bin/vmware-config-tools.pl
          • コマンド実行後、入力が求められた際は、下記2つの項目のみ「no」を入力し、その他の問いは全てEnterを入力してください。

            The path "" is not valid path to the gcc binary.
            Would you like to change it? [yes]
            The path "" is not a valid path to the 2.6.32-504.16.2.el6.centos.plus.x86_64kernel headers.
            Would you like to change it? [yes]
        • 2. vmware-toolsの起動確認

          • 再度status確認のコマンドを実行し、vmware-toolsが起動中であることを確認してください。

            [root@localhost ~]# status vmware-tools
            vmware-tools start/running

Device type not supportedエラーがログに出力される事象の回避方法

利用環境がLinux系OSの32bitで、以下のファイルに該当するメッセージが出力される事象を確認しています。

  • ファイル名:/var/log/messages

  • メッセージ:TPVMLPD: Device type not supported

ニフクラの使用上、問題ありません。
ログの出力が気になる方のみ、以下の対処方法を実施してください。

対処方法
  • VMware Toolsより起動されるTPVMLPDサービスを起動しないように設定します。
    ※以下は実行例ですので、お客様の利用バージョンにあわせて、実行ください。

    1. VMware Tools起動スクリプトのバックアップします。

      # cp /etc/init.d/vmware-tools /etc/init.d/vmware-tools.backup
    2. VMware Tools起動スクリプトを編集し、ThinPrintサービスの起動をコメントアウトします。

      # vi /etc/init.d/vmware-tools
      #/usr/bin/tpvmlpd ← コメントアウトします
    3. VMware Toolsを再起動します。

      # /etc/init.d/vmware-tools restart

Windows Updateによる自動再起動が発生する時間の設定方法

Windows Updateによる自動再起動が発生する時間を変更するには、以下手順を実施してください。

設定手順
  1. [スタートボタン]から[設定]を選択し、[更新とセキュリティ]、次に[Windows Update]をクリックします。

  2. 表示された画面の左側にある[アクティブ時間の変更]をクリックし、自動再起動を避けたい時間帯を設定します。

Windowsの起動時やパッチ適用時にOSがクラッシュする場合の対処方法

Windowsの起動時やパッチ適用時にOSがクラッシュする場合は、下記の原因を確認し対処を実施してください。

原因および対処方法
考えられる原因

ニフクラ上で稼働するWindowsのサーバーには、VMware Toolsがインストールされています。
VMware Toolsの特定のバージョンにおいて、VMware Toolsに付属するWDDMドライバがロードされるタイミングで競合が発生し、OSがクラッシュする場合があります。

事象発生条件

対象OS

Windowsサーバー全般

発生タイミング

Windowsの起動時やパッチ適用時

VMware Tools 対象バージョン

VMware Tools 11.0.5 ~ 11.2.1

対処方法

VMware Tools 11.2.5 以降へバージョンアップしてください。詳細はクラウドユーザーガイド(コンピューティング:VMware Tools/open-vm-toolsインストール・アップグレード)を確認してください。

  • VMware Tools 11.2.5 Release Notesに解決した問題として、記載があります。
    ※外部サイトのため、リンク切れの可能性があります。

WindowsサーバーでOSライセンスを保持したままsysprepを実行する方法

sysprepの実行自体は問題ありません。sysprepを実行する場合は、下記手順を実施してください。

  • Microsoft社の汎用的な手順となるため、お客様責任で実行してください。

  • 条件により、下記手順でsysprepを実行しても、ライセンスを保持できない場合もあります。

  • 事前に、ワンデイスナップショット等によるバックアップを取得します。問題発生時には、バックアップから復旧後、sysprepを再試行する等、注意して実施してください。

手順
  1. sysprep用の自動応答ファイルを用意し、OS内の適当な場所に配置します。

    • unattend.xmlの冒頭にて、xml宣言とencoding宣言を付与した下記サンプルを参考に、<settings pass="generalize">ブロックをunattend.xml内に記載してください。
      この記載により、ライセンス認証を保持したまま、sysprepを実行できます。
      ファイル内のパラメーターは、お客様の要件に合わせて変更してください。

      • サンプル

        <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
        <unattend xmlns="urn:schemas-microsoft-com:unattend">
            <settings pass="generalize">
                <component name="Microsoft-Windows-Security-SPP" processorArchitecture="amd64" publicKeyToken="31bf3856ad364e35" language="neutral" versionScope="nonSxS" xmlns:wcm="http://schemas.microsoft.com/WMIConfig/2002/State" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
                    <SkipRearm>1</SkipRearm>
                </component>
            </settings>
        </unattend>
  2. コマンドプロンプトを起動し、sysprepコマンドを実行します。

    • コマンド例

      "C:\Windows\System32\Sysprep\sysprep.exe" /generalize /oobe /unattend:"C:\unattend.xml"
    • /unattend:"応答ファイルのパス"の指定により、1.で用意した自動応答ファイルを利用してsysprepを実行できます。
      Cドライブ直下に自動応答ファイルを配置した場合は、上記のように、「C:\unattend.xml」を指定します。
      オプションは、お客様の要件に合わせて変更してください。

  3. コントロールパネル上で正常に認識されるまで待ちます。

    • sysprepを実行すると、システムが再構成されるため、起動までに時間がかかります。

WWWサーバーやFTPサーバーなどの構築方法

OS以上の設定となるため、お客様責任において、WWWサーバーやFTPサーバーなどを構築してください。

参考情報


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サービス利用中のトラブルは、ニフクラサポート窓口にお願いします。

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  • ※本ページの内容は、2025年7月17日時点の情報です。

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