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【重要なお知らせ】サービス統合に基づくサービス名称の読み替えのお願い(2024年4月1日)

2024年4月1日をもって、「ニフクラ」は、「FJcloud-V」に統合し、名称を変更しました。
当サイトのアドレス(ドメイン名)に含まれる「nifcloud.com」は現時点では変更はございませんが、
各ページに記載の「ニフクラ」「NIFCLOUD」「nifcloud」は、「FJcloud-V」に読み替えていただきますようお願いいたします。

ニフクラ ユーザーガイド

クラウド トップ>ユーザーガイド>ニフクラ設計ガイド(移行設計編)

はじめに

  • 本ドキュメントの目的

    • 本ドキュメントでは、ニフクラ環境上へのシステム移行/データ移行に必要な知識を提供し、商談対応やシステム設計を担当される方々が、業務を円滑に行えるようになることを目的とします。

  • 本ドキュメントの対象読者

    • ニフクラ環境へのシステム移行設計、データ移行設計を行われる方々

    • オンプレミスまたはクラウド(IaaS)でのシステム移行設計、データ移行設計の経験者

  • 前提知識

    • システム設計/システム運用に関する以下の基本的な知識

      • OSに関する基本的な知識

      • インターネット、イントラネットに関する基本的な知識

      • セキュリティに関する基本的な知識

      • バックアップ、監視、冗長化などシステム設計/システム運用に関する基本的な知識
        ※システム設計経験/システム・データ移行設計の経験を有することが望ましい

    • 仮想化技術に関する以下の基本的な知識

      • ハイパーバイザ、仮想サーバー、仮想ストレージ、仮想ネットワークに関する基本的な知識

      • VMwareに関する基本的な知識

本ドキュメントで提供する内容
  • 本ドキュメントではニフクラを通じて、商談対応や要件定義、システム設計をされる方に提供してきた、利用者がニフクラで設計をする際の実商談で培われたナレッジを提供します。
    システムを設計するうえでのポイントを、カテゴリ別に分類しています。
    ※利用者がニフクラ上でシステム設計/構築する際のナレッジを記載しています。サービスを提供するニフクラ側が作業する内容は含みません。

  • 本ドキュメントで記載しているサービスの提供ゾーン/リージョンは クラウド技術仕様/制限値(共通:ゾーン別機能対応表)を確認してください。

本ドキュメントの構成
  • 本ドキュメントは、以下の章立てで記載します。

    設計のポイント

    各章で検討や留意すべき特徴的な内容をポイントとして記載します。

    設計ポイントの適用事例

    設計のポイントで記載した内容を適用した事例を記載します。
    適用事例を通じて、各章の記載内容の要点を把握でき、ニフクラのサービス/機能の利用が可能か判断できます。

    カテゴリと留意事項

    各カテゴリの作業レベルで、検討事項、留意事項を記載します。なお、オンプレミスと同様に検討できる項目は記載を省略しています。

    方式設計と参考ドキュメント

    各カテゴリの作業レベルで参考となる詳細ドキュメントの概要や参照先を記載します。

    • オンプレミスと同様に検討できる項目について

      • オンプレミスと同様となる設計は、本ドキュメントでは割愛します。既存のオンプレミスの設計を参考にしてください。

        例:仮想マシンの中でのデータのバックアップ設計
        • アプリケーション設計の範囲で、既存の設計と変わりません。

        例:サーバーのバックアップ設計
        • 物理サーバーのフルバックアップが仮想マシンのフルバックアップに変わるため、使うツールなどの方式設計は変わります。

        • バックアップの取得サイクルなどの設計は変わりません。

        例:仮想マシンの冗長構成
        • OS及びアプリケーションレイヤより上の冗長化は物理サーバーやオンプレミスの仮想マシンと変わりません。

        • 仮想マシン自体の冗長構成、例えばHigh Availability(HA)は構成する際に考慮点が必要です。

本ドキュメント活用のメリット
  • 知識の習得

    • 利用者がニフクラでシステムを構成する際に必要な知識を習得できます。

  • ニフクラの提供するサービス/機能を早い段階で適用判断が可能

    • 本ドキュメントで提供するナレッジを活用すると以下の効果が期待できます。

      • システムに対する要求事項のうち、システム構成の課題を解決するための構成サンプルを提示可能

      • 商談や要件定義などの早い段階で、ニフクラが提供するサービスや機能を利用するか、あるいは利用者側でミドルウェアなどを手配して導入するか、判断が可能

  • システム構成の手戻りを抑制可能

    • ニフクラのシステム構成に関するナレッジを習得することで、システム設計の後工程になって問題が発生するような事態を抑制できます。

本ドキュメントの注意点
  • 本ドキュメントでは、「ダイレクトポート」、「物理ポート」、「プライベートアクセス」の総称として「プライベート接続サービス」という表記をしています。

    • 「プライベート接続サービス」という表現は、ニフクラ上での正式な呼称ではありません。

  • ニフクラサービスの変更は最新のドキュメントを参照してください。

移行設計指針

移行手法説明
  • はじめに本ドキュメントで用いる移行手法について説明します。
    一般的に移行では、そのまま移行したいリホストや移行先の環境に合わせて必要最小限の修正をするリライト、移行の機会に作り直しをするリビルド等があります。各移行手法の説明を記載します。

    移行手法

    本ドキュメント記載対象

    内容

    リホスト

    記載対象

    • P2V2Cなど、既存のOSイメージをそのままニフクラ環境に持ち込む手法

    リライト

    記載対象

    • 既存のシステム構成をもとにOS/ミドルウェアのバージョンを維持し、一部IPアドレスなどの設定を変更してニフクラ環境上にサーバーを構築する手法

    • 既存のシステム構成をもとにOS/ミドルウェアのバージョンをバージョンアップし、ニフクラ環境上にサーバーを構築する手法

    リビルド

    記載対象外

    • 既存のシステム構成をもとに、ニフクラのニフクラRDB、オートスケール等を組み合わせ、ニフクラ上に新規にサーバーを構築する手法

設計のポイント

ニフクラへの移行観点で設計する際には、以下の項目を検討してください。

検討項目

検討内容

選択値・条件

移行元システムと移行先システムの互換性

OSやソフトウェア、データベース、データベースに格納するデータの互換性などを確認する。

OS

ニフクラが提供するOSとバージョンが適合するか確認する。

ソフトウェア

提供元へクラウド(ニフクラ)での利用がライセンス/動作要件として問題がないか確認する。
ニフクラが提供するソフトウェアを利用する場合は、利用想定バージョンが問題なく利用できるか確認する。
移行後もいつまで製品が利用できるのか、製品サポート終了日を確認する。

ニフクラRDB

ニフクラRDBを利用する場合は、以下を確認する。

  • 確認する提供されているデータベースエンジンの互換性情報

  • 設定できる機能

  • 移行元との互換性の有無

  • データベースに格納する移行対象データ

    • データの統廃合の発生

    • コード変換の発生

移行元システムのライセンスの確認

移行元システムで使用しているライセンスを確認する。

Oracle社の製品

パブリッククラウド環境へOracleのインポートやOracleを導入したサーバーの新規構築はライセンス上難しい。
Oracle社の製品を利用する場合は、 ニフクラOVM の利用を検討する。

Microsoft社の製品

SPLAや仮想環境での利用の条項などに基づいて、以下のいずれかを選択する。

  • ニフクラが提供する製品を利用

  • 利用者がSA付のライセンスモビリティでニフクラ上に利用者のライセンスを持ち込む

  • IBM社の定めるパブリッククラウド(EPC)ではIBM製品を導入できる可能性がある
    詳細はIBM社に確認が必要

移行機能の検討

ニフクラが移行のために提供する機能の対応範囲を確認する。

  • 単純なリホストの場合は、ニフクラ IaaS サービスの VMインポート機能を利用する。

  • ニフクラで提供しているAcronisバックアップや別途バックアップミドルウェアが提供する、リストア機能を利用する。

物理的な媒体を利用した移行は対応できない

データ転送方式とデータ転送にかかる所要時間

利用者環境からニフクラ環境にデータ転送する方式を選択し、必要な時間を計測する。

  • ①インターネットを利用したデータ転送

    • インターネットのパブリックアクセスを利用する。

    • リモートアクセスVPNゲートウェイを利用し、インターネットVPNの経路を作成する。

    • オブジェクトストレージを利用する。

  • ②物理ポート(構内接続プラン)接続でデータ転送

    • ホスティング環境から物理ポート(構内接続プラン)経由で、ニフクラの仮想環境にデータを転送する。

  • ③ダイレクトポート/物理ポート(コロケーションプラン)/プライベートアクセスでデータ転送

    • データセンターまたは利用者環境から、以下サービスを利用して、ニフクラの仮想環境にデータを転送する。

      • ダイレクトポート

      • 物理ポート(コロケーションプラン)

      • プライベートアクセス

移行ツール

利用者環境からニフクラ環境にデータを移行するツールを検討する。
データ移行のツールとして、Windowsではrobocopy (Microsoft社ツール) 、Linuxではrsyncがよく利用される。
移行ツールを使用する際は、移行対象ファイルの読み取り/書き込み権限を確認し、必要に応じて権限の変更を検討する。

  • 例:オンプレミスのWindowsファイルサーバーでは、管理者権限でも読めなくするよう、給与データや経理データ等のファイルに対して、アクセスを制限している場合もある。

移行適用の指針

設計のポイントで例示した検討項目について、移行対象への適用の指針を記載します。

移行機能・移行ツール

移行対象

データ転送方式

ローカルディスク

ローカルディスク+データディスク(2つ目以降のディスク)

データディスク(2つ目以降のディスク)

データ(ファイル単位)

インターネット利用

プライベート接続サービス利用

インターネット

インターネットVPN

オブジェクト ストレージサービス

拠点間VPNゲートウェイ

リモートアクセスVPN

データ移行(移行ツール)

○ ※2

△ ※3

弊社提供外のバックアップミドルウェアなど利用 ※1

○ ※2

○ ※4

  • ※1 別途バックアップミドルウェアなどを利用する場合は、動作要件などを事前に確認してください。

  • ※2 オブジェクトストレージサービスはインターネットに存在するAPIへHTTPSでのアクセスとなります。事前にアクセス経路を確保してください。

  • ※3 オブジェクトストレージサービスは、弊社にてAcronis Cyber Protect Cloudのバックアップ先として動作保証していません。利用前に検証してください。

  • ※4 VMインポートではコントロールパネル経由で操作します。

移行作業のカテゴリと作業概要

移行対象ごとに作業概要を記載します。
オンプレミスからオンプレミスへの移行と同様の作業であり、クラウドとして特別な項目はありません。

移行対象 ハードウェアの抽出
作業概要

移行対象となる ハードウェアを抽出し一覧を作成します。
ニフクラ観点での留意事項は特にありません。

移行対象ソフトウェアの抽出
作業概要

移行対象となるソフトウェアを抽出し、一覧を作成します。
ソフトウェアによってはクラウド環境に移行する際、ライセンスの取り扱いが変更になる場合があります。

  • OS/ミドルウェアライセンスの扱い

    Red Hat

    利用者保有のRed Hat Enterprise Linux OSについて、 クラウド技術仕様/制限値(コンピューティング:Red Hat Cloud Access) で認められている要件を満たせばニフクラに持ち込めます。
    ライセンスを持ち込んだサーバーへのサポートはRedHat社から提供されます。

    SAP

    ニフクラは クラウド技術仕様/制限値(コンピューティング:SAP製品の利用) の通り、SAP製品の導入・運用ができる固有の設定を施したパブリッククラウド環境を用意しています。
    VMインポートした仮想マシンは追加で設定が必要です、問い合わせしてください。
    なお、SAP HANAには対応しておりません。

    Oracle

    ニフクラOVM はOracle Databaseライセンスを持ち込み可能な仮想サーバーを提供します。

    Microsoft

    Microsoft社製品の利用は、ニフクラが提供する製品を利用するか、利用者がSA付のライセンスモビリティでニフクラ上に利用者のライセンスを持ち込むかのいずれかとなります。

    • SPLAに基づいて提供できる製品のうち、どの製品が利用可能か、ライセンス管理で確認してください。

    • SQL Server等がライセンスモビリティで持ち込み可能です。OSやOffice製品等はライセンスモビリティの対象外です。
      詳細はMicrosoftライセンスに関するよくある質問を確認してください。

    IBM

    IBM社の定めるパブリッククラウド(EPC)では、IBM製品の導入が可能になる場合があります。詳細はIBM社に確認してください。

移行対象ネットワークの抽出
作業概要

移行対象となるネットワークを抽出し、一覧を作成します。

留意事項

ニフクラ観点では、移行元の一覧作成について留意事項はありません。オンプレミスでの移行時と同様に実施してください。

移行対象システム資産の抽出
作業概要

移行対象となる ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク以外の以下資産などを抽出し、一覧を作成します。

  • スクリプト

  • 定義体

  • ツール

  • フォント

  • 外字

留意事項

ニフクラ観点では、移行元の一覧作成について留意事項はありません。オンプレミスでの移行時と同様に実施してください。
オンプレミスで利用していたスクリプトなど、内容によってはそのまま利用できない可能性があります。適宜ニフクラでのシステム構成にあわせて最適化を検討してください。

移行対象システム構成図の見直し
作業概要

洗い出した移行対象を整理し、移行対象のシステム構成図について見直します。

システム構成要素の検討
移行対象データの抽出/移行対象データ項目の確認/新旧データ項目の非互換調査
作業概要

移行対象となるアプリケーションで使用する業務データのDBデータ、一般ファイルデータを抽出します。
抽出した移行対象データの項目(※1)を確認し、移行時の非互換要素(※2)の有無やデータ統廃合の有無などを調査し、一覧を作成します。
※1 カラム、フィールド単位レベル
※2 文字コード、暗号化等

留意事項

ニフクラ観点では特に留意事項はありません。オンプレミスでの移行時と同様に実施してください。

移行ツールの概要検討
作業概要

システム・データ移行に必要となる移行ツールや移行機能を検討します。各サービス/機能について記載します。

サービス/機能の適用判断事例

移行にあたって、ニフクラのサービス/機能の利用が可能か、設計のポイントや移行適用の指針等を参照し、適用可否を判断をしてください。適用判断の事例を以下に記載します。

サーバー移行時に利用するサービス/機能の対応範囲
  • ニフクラが移行のために提供するサービス/機能について、対応範囲を確認します。

  • ニフクラが提供するVMインポート機能は、単純なリホストを対象としています。

    サービス/機能

    内容

    備考

    • 利用者のオンプレミス仮想環境で動作している仮想サーバーを、ニフクラへ移行するサービス

    • 所定の仕様に沿ったイメージファイルを利用者が作成、そのイメージファイルをニフクラにインポートする機能を提供

    • サービス単体で利用可能

    • 仮想サーバーをインポートする機能の提供のみ

    • 利用者側で作業が必要

    • 利用者環境にあるvSphere上の仮想マシン(VM)を、「無停止切替」、「バルク切替」の2プランでニフクラへ移行する機能を提供

    • 移行は指定のマイグレーションパートナーとの推進が必要

    • 利用者とマイグレーションパートナーで以下作業を実施

      • 移行元環境とのHubネットワーク接続

      • 回線速度測定

      • 移行検証

      • 本番移行

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移行手法に応じたサービス/機能の選択指針
  • 移行手法に応じて、ニフクラが提供するサービス/機能を選択します。

  • リホスト/リライトでは、移行ツールのVMインポート、Liveマイグレーション共に選択できます。リビルドは本ドキュメントでは記載しません。
    移行元のシステムとサービス/機能の適用条件が合致するか確認します。

    移行手法

    OS/ミドルウェア

    適用条件

    リホスト

    バージョン維持

    移行元のシステムと、各サービス/機能の適用条件が合致するか確認する。

    リライト

    バージョン維持

    OS/ミドルウェアへの設定変更は、ニフクラ上に仮想サーバーを移行後に実施する。

    バージョンアップ

    ミドルウェアのバージョンアップ
    • ミドルウェアのバージョンアップは、ニフクラ上に仮想サーバーを移行後に実施する。

    • 各サービス/機能自体でミドルウェアのバージョンアップはできない。

    OSバージョンアップ
    • OSのメジャーバージョンアップは、ニフクラのサポート対象外となる。

      • メジャーバージョンアップを実施した場合の問題発生等は利用者の責任

      • OSのメジャーバージョンアップではなく新しいバージョンのサーバーを新規作成し、そこに、元サーバーの環境の移行を推奨

移行先の構成
  • 移行先のニフクラ環境は、ニフクラが提供するサービス/機能の適用条件に合致していれば、すべてのゾーンへ仮想サーバーのインポートが可能です。

  • 移行先のシステムで可用性を高めたい場合はマルチゾーン、DRを考慮する場合はマルチリージョン等、利用者側の要件にあわせて構成を検討してください。

移行元のライセンス
  • 移行元で使用している製品の移行可否を確認してください。

    • Red Hat製品

    • SAP製品

    • Oracle製品

    • Microsoft製品

    • IBM製品

    • その他、上記以外の製品

移行元の構成

移行元の構成によって検討が必要です。

移行元がクラスター構成
  • 複数のサーバーが単一のストレージを共有して読み書きするクラスター構成は、単純なリホストはできません。

    • SIOS社のLifeKeeper/DataKeepeなどを利用し、単一のストレージが不要な構成のクラスタに変更してください。

      • LifeKeeper/DataKeeperでクラスターの共有ディスクとして構成可能なものは、以下の構成のみ。

        • iSCSI

        • NFSストレージ構成

        • 仮想マシン間のデータ同期構成(レプリケーション)

    • 移行作業は、新規にサーバーを構築するか、システム領域のみをニフクラのサービス/機能で移行し、増設ディスクを新規に追加してください。

移行元のサーバー構成
  • コントロールパネル経由のVMインポートでは、サーバーOSが含まれるストレージのみ移行可能です。

  • 複数ストレージを利用しているサーバーをVMインポートで移行するには、以下の手順で移行します。

    1. サーバーOSが含まれるシステム領域をコントロールパネル経由のVMインポート機能で移行

    2. 増設ディスクを新規に構築

    3. その他のストレージ領域を増設ディスクへデータ転送

システム領域と増設ディスク

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サーバー移行で利用できる手法

サーバー移行に利用できる手法について記載します。

VMインポート

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移行機能概要
  • 利用者のオンプレミス仮想環境で動作している仮想サーバーを、ニフクラへ移行するためのサービスです。

  • ニフクラの仕様に合わせて利用者側で採取した仮想マシンのイメージファイルを、ニフクラ環境にインポートできます。

インポート検証済みOS
VMインポート機能の注意事項
Liveマイグレーションサービス
  • 利用者の仮想マシンを無停止で移行できます。

  • 利用者の移行元vSphere環境ごとにニフクラDCへ専用の経由環境を設置しセキュアに移行します。

  • Liveマイグレーションを用いた移行・構築作業は、マイグレーションパートナーが行います。

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    サービスの利用条件
    1. 本サービスは、新規でニフクラIDの申込が必要です。既にニフクラを利用中の場合、現在利用中・過去利用していたニフクラIDでの利用はできません。

    2. 本サービス利用にあたり、移行検証及び移行作業についてマイグレーションパートナーへの発注手続きと契約が必要です。マイグレーションパートナーと必要な作業内容等を取り決めたうえで契約手続きをしてください。
      【補足】本サービスでは、移行対応の経験豊富な当社指定のマイグレーションパートナーを紹介します。移行対応は、マイグレーションパートナーと共に進めてください。

    3. 本サービスを利用できるリージョン/ゾーンは ニフクラ ゾーン別機能対応表 を確認してください。またプライベートリージョンでも利用可能です。

    4. 移行元vSphere (vCenter Server)のバージョンとエディションは、 クラウド技術仕様/制限値(Liveマイグレーション:仮想マシン要件) を確認し、条件を満たす必要があります。また仮想マシン切り替え方法により条件が異なります。

    5. データ抽出、マイグレーションHub上でのVM稼働、モジュールアップデート、移行期間に関する制約を満たす必要があります。

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ニフクラ環境へのデータ移行

ニフクラ環境へデータ移行する方法について記載します。

データ移行の構成例と概要

利用者側オンプレミス環境とニフクラ環境の接続構成の全体概要図です。

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インターネットを利用したデータ転送

インターネットから、ニフクラの仮想環境にファイルを転送する形態です。以下4パターンの形態について説明します。

インターネットを利用したデータ転送方式

各方式のデータ転送経路

各方式の概要

備考

利用者環境から直接仮想サーバーにデータを転送する方式

1. 利用者環境 →インターネット →ニフクラ環境

  • 仮想サーバーにグローバルIPアドレスを割り当てデータを転送

  • scp等暗号化通信を推奨

もっともシンプルな構成です。

  • 拠点間VPNゲートウェイを用意し、IPSecVPNでデータを転送

①よりセキュアな構成が可能です。

利用者環境からオブジェクトストレージサービスにデータを転送し、その後に仮想サーバーから取得する方式

  • オブジェクトストレージサービスにデータを転送

  • インターネット経由でニフクラ仮想環境からデータを取得

  • 通信はHTTPSを使用

HTTPSで、APIを使ってデータの転送と取得をします。仮想環境の構築より先に、オブジェクトストレージサービスへデータ転送が可能です。

利用者環境からニフクラNASに転送し、その後に仮想サーバーから取得する方式

  • 拠点間VPNゲートウェイを利用したIPSecVPN経由で、ニフクラ仮想環境のNASにデータを転送

  • プライベートLAN経由でニフクラ仮想環境からデータを取得

ニフクラNASを直接マウントして利用できるため、APIを利用する③よりも簡便に、データの転送と取得が可能です。


  1. 利用者環境からインターネットを経由して、直接ニフクラ環境の仮想サーバーにアクセスする形態

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    • ニフクラ環境の仮想サーバーにグローバルIPアドレスを設定します。

    • ニフクラ環境でアクセス制御を設定し、利用者環境から仮想サーバーへファイル転送します。

      • 仮想サーバーにファイアウォールグループを設定します。

      • 特定サーバーのグローバルIPアドレスから、scp用のポート22/tcp(仮想サーバーがLinuxの場合)やRDP用のポート3389/tcp(仮想サーバーがWindowsの場合)の通信を許可します。

  2. 利用者環境とニフクラ環境の間にIPSecVPNを設定して、ニフクラ環境の仮想サーバーにアクセスする形態

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    • ニフクラ環境の拠点間VPNゲートウェイと利用者環境のルーターの間に、IPSecVPNを設定します。

    • ニフクラ環境でアクセス制御を設定し、利用者環境から仮想サーバーへファイル転送します。

      • 拠点間VPNゲートウェイや仮想サーバーにファイアウォールグループを設定します。

      • 特定サーバーの利用者環境内のIPアドレスから、scp用のポート22/tcp(仮想サーバーがLinuxの場合)やRDP用のポート3389/tcp(仮想サーバーがWindowsの場合)の通信を許可します。

  3. 利用者環境からニフクラ環境のオブジェクトストレージサービスにファイル転送する形態

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    • ニフクラ環境でアクセス制御を設定します。

      • 仮想サーバーにファイアウォールグループを設定します。

      • ニフクラ環境の仮想サーバーから、オブジェクトストレージサービスへのアクセス(443/tcp)を許可します。

    • オブジェクトストレージサービスへのアクセスは、HTTPSを使用します。

    • 利用者環境のサーバーまたはPC端末等から、ニフクラ環境のオブジェクトストレージサービスにファイル転送します。
      ファイル転送後、ニフクラの仮想サーバーから、オブジェクトストレージサービスに転送されたファイルを取得します。

    • オブジェクトストレージサービスへのファイル操作は、上記の暗号に対応したcurlコマンドにて、ファイルの転送、削除等が可能です。
      オブジェクトストレージサービス認証には、オブジェクトストレージサービスの専用アクセスキー・シークレットアクセスキーが必要です。
      アクセスキー・シークレットアクセスキーの確認方法は クラウド操作方法ガイド(オブジェクトストレージサービス:アカウント詳細)を確認してください。

  4. 利用者環境からニフクラ環境のニフクラNASにファイル転送する形態

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    • ニフクラ環境の拠点間VPNゲートウェイと利用者環境のルーターの間に、IPSecVPNを設定します。

    • ニフクラ環境でアクセス制御を設定し、利用者環境からニフクラNASをマウントしたうえで、ファイル転送をします。

      • 拠点間VPNゲートウェイとニフクラNASにファイアウォールグループを設定します。

      • 特定サーバーの利用者環境内のIPアドレスからニフクラNASと拠点間VPNゲートウェイへのアクセスを許可します。

      • 拠点間VPNゲートウェイでは、NFS用のポート2049/tcpやCIFS用のポート445/tcpへのアクセスを許可します。

      • ニフクラの仮想サーバーのIPアドレスからニフクラNASへのアクセスを許可します。

    • 仮想サーバーからニフクラNASをマウントしたうえで、ニフクラNASに転送されたファイルを取得します。

    • ニフクラNAS作成時に選択した、NFSかCIFSのいずれかでマウントできます。NFSとCIFSの両方のプロトコルでマウントはできません。

    • ニフクラのファイアウォールグループ以外のアクセス制御をしたい場合には、利用者側でその環境の設計・構築をする必要があります。

プライベート接続サービスを利用したデータ転送

オンプレミスの利用者環境から専用線や閉域網等で接続し、ニフクラ環境の仮想サーバーにファイル転送する形態です。

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  • ニフクラ環境でアクセス制御を設定します。

    • 仮想サーバーにファイアウォールグループを設定します。

    • 特定サーバーの利用者環境内のIPアドレスから、scp用のポート22/tcp(仮想サーバーがLinuxの場合)やRDP用のポート3389/tcp(仮想サーバーがWindowsの場合)への通信を許可します。

  • ニフクラ環境と利用者環境をプライベート接続サービスで接続します。接続形態により、構成や申請方法、規約が異なります。

  • 利用者環境から仮想サーバーへファイル転送します。

  • scpやRDPでのファイル転送は、ニフクラに限らない一般的な内容のため、本ドキュメントでは詳細は記載しません。



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