導入
※本仕様は2023年9月時点のものであり、予告なしに変更される場合があります。検討時には Acronis マニュアル 保護計画とモジュールにて最新情報を確認してください。
本ユーザーガイドについて
- 本ユーザーガイドは、Acronis Cyber Protect Cloud(以降は Acronis と表記します)のサービス利用開始までの流れを説明します。
- ニフクラ環境での利用を前提としています。
- 使用している画面イメージは一部開発時のものを使用しているため、提供時の画面とは違う場合があります。
- サービスの詳細は以下の WEB サイトを参照してください。
バックアップ セキュリティサービス(Acronis Cyber Protect Cloud)- サービスの注意事項は、クラウド技術仕様/制限値(Acronis) ならびにFAQ(よくあるご質問) を参照してください。
インストール前の確認事項
Acronisエージェントは、OS ごとに必要なスペックや前準備があります。本項の内容を参考に準備してください。
すべてのOSで共通の確認事項
インストールに十分な空き容量があるか確認
環境 エージェント 必要なディスク領域 Windows エージェント for Windows 1.2GB Linux エージェント for Linux 2GB Windows+SQL Server SQL エージェントと Windows エージェント 1.2GB DNS を設定しているか確認
名前解決ができることを確認してください。適切なファイアウォール設定ができているか確認
以下の URL を参照して、Acronisのマネージャへの通信要件を満たすファイアウォールの設定を確認してください。
クラウド技術仕様/制限値(ニフクラ バックアップ/セキュリティサービス(Acronis Cyber Protect Cloud))_通信要件
Linux 利用時の確認事項
利用するディストリビュージョンに必要なパッケージは、Acronis エージェントのインストーラーが自動的にインストールします。
パッケージが不足していると出た場合は、Acronis ユーザーズガイド Linux 版パッケージ一覧確認 URLを参照し、利用するディストリビュージョンに必要なパッケージを手動でインストールしてください。
※インストールするパッケージはカーネルのバージョンに適合している必要があります。
グローバル IP を所持していない VM 利用時の確認事項
squidなどで作成したプロキシサーバー経由でインターネット接続を実施している環境
squidなどのプロキシサーバー経由でエージェントをインストールするには、以下の手順で実施してください。
※ニフクラルーターの Web プロキシ機能はAcronisエージェントのインストールおよび稼働に利用できません。/opt/acronis/etc/aakore.yaml ファイルの修正
env セクションを探し(または作成し)、以下の行を追加します。env: http-proxy: proxy\_login:proxy\_password@proxy\_address:port https-proxy: proxy\_login:proxy\_password@proxy\_address:port
インストールファイルの実行コマンド
./<インストールファイル名> --http-proxy-host=<ADDRESS> --http-proxy-port=<PORT>
or
./<インストールファイル名> --https-proxy-host=<ADDRESS> --https-proxy-port=<PORT>
※ 上記コマンドのどちらかを実行してください。
※<ADDRESS>
はプロキシサーバーの IP アドレスへ書き換えてください。
※<PORT>
は squid で設定している port へ書き換えてください。
ログインを必要とするプロキシサーバーは、追加で以下オプションを設定してください。--http-proxy-login=<LOGIN> --http-proxy-password=<PASSWORD>
※
<LOGIN >
はプロキシサーバーへのログイン ID へ書き換えてください。
※<PASSWORD>
はプロキシサーバーへのログイン PW へ書き換えてください。詳細はAcronis マニュアル プロキシサーバー設定の構成を参照してください。
ニフクラルーターのNAT機能でインターネット接続を実施する方法
ニフクラルーターを以下設定にしてください。ルーター設定
設定項目 設定内容 ネットワーク ・共通グローバルに接続してください
・対象VMが存在するプライベートネットワークに接続してくださいルートテーブル 設定不要
※ただし、ルーターのルートテーブルにデフォルトゲートウェイを変更するようなルールが存在している場合は、Acronisのマネージャ宛ての通信を特定のゲートウェイから送信するようなルートテーブルを追加する必要があります。SNAT 優先度:任意の数値
プロトコル:ALL
送信元:対象 VM の IP アドレス
アウトバウンド:共通グローバルDNAT 設定不要 Web プロキシ 設定不要 DHCP コンフィグ 設定不要
エージェントのインストール方法
各OSにおける、エージェントの説明とインストール方法を解説します。
OSと利用するエージェントの対応
バックアップ対象 | エージェント |
---|---|
Linux OS | エージェント for Linux |
Windows OS | エージェント for Windows |
SQL データベース | エージェント for SQL, エージェント for Windows |
※ エージェント for SQL をインストールすると「エージェント for Windows」も同時にインストールされます。
全エージェント共通操作
Acronisの管理画面 へログインし、画面左メニュー【デバイス】> 画面上部【追加】と進み、対象のエージェントインストーラーをダウンロードしてください。
※ 表示された画面を下までスクロールすると Microsoft SQL Server が確認できます。
※ ダウンロード時に使用していた Acronis アカウントがインストーラーに組み込まれます。インストーラーはAcronisのアカウントごとにダウンロードしてください。
ダウンロードができたら、利用するOSに合わせた手順を参照しインストールしてください。
Linux 利用時の操作
全エージェント共通操作でダウンロードしたエージェントインストーラーをバックアップ対象サーバーに転送してください。
対象サーバーでエージェントインストーラーを実行
利用する OS を選択してください。※インストーラーの実行時、Cyber Protection サービスにマシンを登録する方法をデフォルト以外にすると、Cyber Protection サービスのユーザー名とパスワードが要求されます。
Acronis マニュアル Linux でプロテクションエージェントをインストールする
成功例
失敗例
上記エラーの対応方法
/etc/yum.conf
を以下のように修正してください。修正前
exclude=kernel* centos-release* kmod-kvdo*
修正後
# exclude=kernel* centos-release* kmod-kvdo*
管理画面から登録
※ここからは管理画面の操作となります。
表示された画面を下までスクロールすると登録ボタンが確認できます。
※デバイスの一覧を簡易表示設定で表示しています。
Windows 利用時の操作
対象サーバーにて、全エージェント共通操作を実行
ダウンロードした Acronis エージェントのインストーラーを実行
※デバイスの一覧を簡易表示設定で表示しています。
SQLデータベース利用時の操作
対象サーバーにて、全エージェント共通操作を実行
ダウンロードしたAcronisエージェントのインストーラーを実行
※ デバイスの一覧を簡易表示設定で表示しています。
接続確認ツール(疎通確認ツール)で通信確認
エージェントをインストールする前に本ツールを実行し、ネットワーク構成にある問題を確認してください。
- Acronis Cyber Protect, Acronis Cyber Backup: Connection Verification Tool - CVTから接続確認ツールを対象サーバーにダウンロードし、実行してください。
※ 実行時の<login>
は利用しているAcronisアカウントに置き換えて実行してください。
※-p=<password>
オプションは利用できません。実行時にパスワードを入力してください。
※二要素認証をお申し込みのお客様は疎通確認ツール実行時に、ワンタイムパスワードを要求されます。認証システムアプリに表示される6桁のコードを入力してください。実行結果例(成功例)
[xxx@xxxx]# ./linux_port_checker_en-US_x86_64 -u=xxx Check for jp-cloud.acronis.com 443 Ok Check for ams7799-jp-cloud.acronis.com 443 Ok Check for baas-fes-jp2.acronis.com 44445 Ok Check for rs-jp-cloud.acronis.com 443 Ok
実行結果例(失敗例)
[xxx@xxxx]# ./linux_port_checker_en-US_x86_64 -u=xxx -p=xxx Error 0x2470001: HTTP transfer error | line info: 0xcbd08862963188ae | $module: msp_port_checker_lxa64_215 | | error 0x2260006: Couldn't resolve host 'baas.acronis.com' | line info: 0xcbd08862963188af | $module: msp_port_checker_lxa64_215
よくあるお問い合わせ
本項目では、よくあるお問い合わせ内容を記載しています。
エージェントの更新
デフォルトではエージェントは自動的にアップデートされます。
自動アップデートの停止は、画面左メニュー【設定】>【エージェント】から以下の方法で設定可能です。 ※各デバイスに適応する設定と、全デバイスに適応する設定があります。オレンジの注意マークが出ているデバイスは、最新バージョンへアップデートできます。
各デバイスで自動アップデートを停止する方法
操作対象のエージェント名、左のチェックボックスを選択します。複数のエージェントを選択して設定できます。
個別に設定した自動更新の設定をデフォルト設定にリセットする方法
全デバイスで自動アップデートを停止する方法
デフォルトではエージェントの自動アップデートはONになっています。OFFに変更してください。
エージェントの詳細な更新方法はAcronis マニュアル プロテクション エージェントのアップデート を確認してください。
システムレポート(システム情報)の取得方法
システムレポートの取得方法は、Acronis Cyber Protect Cloud: Collecting system informationを参照してください。
システムレポートは発生した不具合の原因究明に利用します。 不具合が発生した時はシステムレポートを取得の上、問い合わせしてください。
問い合わせ先:ベーシックサポート(トラブル窓口)エージェントインストール済みのデバイスでシステムレポートを取得する方法
システム情報の収集を選択すると、zipファイルとしてデータが保存されます。
- Acronisエージェントがインストールされていないか、コンピューターがオフラインの場合は手動での取得方法 を参考に、対象サーバーで情報を取得してください。
フィードバック
サービス利用中のトラブルは、ニフクラサポート窓口にお願いします。
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