ニフクラ Liveマイグレーション:マイグレーション実行
マイグレーションHubからニフクラへVMをマイグレーションさせる機能です。
マイグレーションHubへの転送方法
マイグレーションHubへのデータ転送は、VMware HCXを用いた移行として行う必要があります。
種類 | 説明 | VMware HCXの移行方法 |
---|---|---|
無停止切替 | 無停止での移行となり、要件が厳しい仮想マシン移行が可能です。 オンプレミス仮想マシンのデータ抽出後、移行対象VMの電源断無く、数回の通信断で切り替えます。 ※移行元に仮想マシンは残りません。 |
Replication Assisted vMotion(RAV)※ |
バルク切替 | 切替に数分は要しますが、要件が緩和された仮想マシン移行が可能です。 オンプレミス仮想マシンのデータ抽出後、移行対象VMの再起動と数回の通信断で切り替えます。 ※移行元に仮想マシンは残ります。 |
Bulk Migration※ |
※詳しくはVMware HCX Documentation のご利用頂いているVMware HCXバージョンのHCX User Guideをご覧ください。
移行可能な環境
Liveマイグレーションでは以下の移行元から移行先環境への移行が可能です。
移行元 | 移行先 |
---|---|
お客様オンプレミス環境 | ニフクラ プライベートリソース プライベートリージョン |
※一部移行出来ないゾーンがあります。詳しくはニフクラ ゾーン別機能対応表をご確認ください。
実行時のパラメーター
以下のパラメーターを指定し、マイグレーションを実行します。
パラメーター名 | 内容 |
---|---|
マイグレーションHub ID | ニフクラへのマイグレーションを実行するマイグレーションHubを指定します。 |
操作 | マイグレーション時にチェックツールによるチェックのみか、チェックツールによるチェック&マイグレーションを実行するか選択します。 |
VMチェックツールの実行結果データ | チェックツールの実行結果ファイルを指定します。 マイグレーションHub上に存在するVMがチェックツールの実行結果ファイルで指定されたサーバースペックでニフクラに登録、マイグレーションされます。 最大4MBまでのファイルをアップロードできます。 |
移行サイクルについて
- VMware HCXを用いてマイグレーションHubに移行する際、仮想マシンのデータは専用のDatastoreに格納されます。
マイグレーションHubから移行先環境となるニフクラに対しては、別途DatastoreからのStorage vMotionを行う必要があります。このVMware HCXによる移行からStorage vMotion完了までを「移行サイクル」と呼びます。 - 移行サイクル1回につき、マイグレーションHub専用Datastoreのプロビジョニング容量上限まで転送が可能です。
容量上限に到達した場合、Storage vMotionが完了するまでマイグレーションHubのDatastoreの空き容量は増加しません。 - Storage vMotionは当社で実施するため、マイグレーションパートナーを通じて当社へご依頼ください。
Storage vMotion作業開始後、作業完了まで12営業日程度かかります。 - 当社のStorage vMotion実施中は、VMware HCXによるマイグレーションHubへの移行が実施できません。マイグレーションパートナーとともに、移行サイクルに応じた移行計画の策定をお願いいたします。
- 移行サイクル内において、マイグレーションHubのタイプ毎に設定された移行可能VM数の上限に達した場合、それ以上の仮想マシン移行は出来ません。
移行可能VM数上限に達した場合は、タイプ変更、または翌月以降に再度移行を実施して下さい。
VMware HCXのアップグレードについて
- VMware HCX Connector, HCX Cloud Managerは定期的なアップグレードが行われます。
アップグレードは、VMware HCXのリリース日から最低12か月後のサポート期間内に実施する必要があります。移行タイミングや移行期間によっては、移行計画の中でアップグレードが必要となる場合がございます。
VMware HCXのサポート期間の詳細は、VMware Product Lifecycle Matrixをご確認ください。 - アップグレードと移行期間が重なる場合、一時的に移行を中断する必要があります。
またVMware HCXのアップグレードの際に、マイグレーションHubとの接続、L2延伸、無停止データ抽出の同期が切断されます。
移行期間が半年から1年など長期間にわたる場合は、移行期間の間にVMware HCXのアップグレードを行ってください。 - アップグレードが行われ、移行期間が計画より伸びた場合も、当該期間分のサービス費用が発生します。あらかじめご了承ください。
機能
マイグレーションHub - マイグレーションHubからニフクラへのマイグレーション実行
マイグレーションHub上に存在するVMをニフクラへ移行します。
マイグレーション実行時にチェックツールを実行し、エラーが無ければVMチェックツールの実行結果データをサーバースペックの入力値として登録、マイグレーションされます。
マイグレーション完了後、コントロールパネル上からサーバーとして操作が可能となります。
注意事項
- 同一の名前のVMをマイグレーションHubからニフクラへマイグレーションを行う事は出来ません。移行元環境でVMの名前を変更してからマイグレーションを実行してください。
- VMチェックツールの実行結果データに多数のVM(100VM等)が含まれ、同時にマイグレーション実行を行う場合、動作に時間がかかる場合がございます。
- 仮想マシンを移行開始すると、完了するまで削除できません。事前に移行対象をご確認の上、移行を実施してください。
- マイグレーション実行後、別途当社が実施するStorage vMotionが必要となります。Storage vMotion完了まで一部操作がコントロールパネル上から行えません。
Storage vMotionのステータス確認
マイグレーション実行後、Storage vMotionが完了するまでサーバーのステータスが以下の状態となります。
ステータス | アイコン | 説明 |
---|---|---|
設定待ち | マイグレーション実行後、Storage vMotionの処理を待っている状態です。 | |
設定中 | Storage vMoitonの処理を行っています。 |
Storage vMotionが完了すると「オンライン」「停止」「異常あり」などがサーバーのステータスに表示されます。
詳細はクラウド操作方法ガイド(コンピューティング:サーバーの一覧)のステータスを参照してください。
Storage vMoiton完了まで制限される操作
Storage vMotion完了まで制限されるコントロールパネル上の操作は以下の通りです。
機能名 | API名 |
---|---|
イメージとして保存 | CreateImage |
サーバーコピー | CopyInstances |
サーバー削除 | TerminateInstances |
スナップショットの作成 | NiftyCreateInstanceSnapshot |
バックアップルール作成 | CreateInstanceBackupRule |
追加NIC サーバーに設定する | AttachNetworkInterface |
ディスク作成 | CreateVolume |
ディスク サーバーに接続する | AttachVolume |
ディスク 容量を拡張する | ExtendVolumeSize |
サーバータイプ変更 | ModifyInstanceAttribute |
マイグレーション済みサーバー
マイグレーション実行で移行したサーバーの一覧を表示します。
サーバー名 | マイグレーション済みのサーバー名を表示します。 |
サーバーUUID | マイグレーション済みのサーバーのUUIDを表示します。 |
移行完了日時 | マイグレーション処理が完了した日時を表示します。 |
イベントログ
マイグレーション実行の処理経過はイベントログから確認が可能です。
操作 | 説明 |
---|---|
VMチェックの実行 | マイグレーション実行前にマイグレーションHub上のVMに対し、チェックツールを実行します。 |
VM移行の実行 | マイグレーションHubからニフクラへVMを移行します。 |
マイグレーション実行時におけるVMのIPアドレス割り当てについて
移行するVMのIPアドレスの割り当ては静的割り当て、L2延伸を行っている場合のみDHCPの設定のまま移行が可能です。
注意事項
- マイグレーション実行時に指定する、追加NICのIPアドレス割り当てを「自動割り当て」または「指定する」を選択してもルーターからのIPアドレスの割り当ては行えません。追加NICの作成時には「指定しない」を選択してください。
ルーターからIPアドレスの割り当てを行う場合には、移行完了後コントロールパネルよりサーバーの「ネットワーク設定変更」から行ってください。